日本文学科では、日本の言語、文学、歴史、文化を深く学び、専門的な研究方法を
身につけることで社会に寄与できる人間性豊かな教養人を育成します。
四国大学文学部日本文学科では二年生から、文学分野と文化史分野、文章表現・創作の三つのコースを選択できるようになっています。ただどのコースを選んでも三つの分野を横断的に学ぶことができます。卒業研究の選択も自由です。
思考し、判断し、表現し、伝えることを念頭に置き、論理的、実務的な文章を書く力を養います。
実践指導を通じて即戦力として社会で活躍できる人材を育成します。
日本文学の魅力を探り
謎を解き明かす
古典から現代まで幅広く、かつ深く文学を探究します。文学研究のほか日本語学など多彩な研究領域を持ちます。
日本の歴史を学び
未来への希望を開く
日本文化とその歴史、さらに東洋と西洋の文化交流の歴史を学びます。神話、宗教、歴史、民俗学など幅広い分野を研究します。
思考力や想像力を磨き
言語表現を極める
実務的文書の作成法、批評文・論説文、文芸創作まで幅広く学びます。生成系AIなども活用し多様な文章表現法を修得します。
《2023年度卒業研究テーマの例》
Q. 大学での学びのために高校でやっておくべきことはありますか?
A. 勉強は大事ですが、ぜひ高校生活を楽しんで、充実したものにしてください。できればたくさん本を読んでください。小説でも歴史の本でも、エッセイでもいいです。大学生活は自由で何でもできます。ぜひ大学に入ってやってみたいことを考えておいてください。
Q. 何を大学選びの参考にしたらよいですか?
A. オープンキャンパスに行かれることをお勧めします。実際に施設設備を見たり、先生や学生に接することができるので大学全体の雰囲気を直に知ることができます。四国大学の場合4月から9月まで6回ほどオープンキャンパスを開催しています。
Q. 授業料はどれくらいですか?
A. 四国大学 文学部 日本文学科の場合、入学金28万円。授業料半期(前期・後期とも各)514,000円。
Q. 大学の授業についていけるか心配です。
A. 1年次では高校の復習を兼ねた授業も多いです。1年次後半から2年次にかけて徐々に専門的内容に移行していくので安心してください。またチューター制度(担当の教員が学生の修学上又は生活上における指導や助言を行います)を導入しており、複数の教員が相談にも乗り、勉学も丁寧にサポートします。また大学内には「学修支援センター」や「学生相談室」も設置しています。
【四国大学日本文学科カリキュラムポリシー】
日本文学科では、豊かな国語力を身に付け、日本文学、日本文化を探究するため、次の方針でカリキュラムを編成しています。
1年次
基礎となる知識、文章表現力を養う
1年次では、4年間の学修の基礎となる知識と文章表現力を身に付ける。
文章表現法 Ⅰ・Ⅱ
入学から一年間で、手紙・電子メールなど、就職活動で必要とされる実用的な文章表現のマナーから、レポート・批評文・評論文など、思考を正確に伝える論理的な文章表現の実践まで、少人数クラスで一から丁寧に学びます。
2年次
演習や文芸創作によって思考力、表現力を強化する
2年次では、思考力を強化し、文芸創作を含めた文章表現力を高め、研究、創作の方法論を修得する。
文芸創作 Ⅰ
文芸創作の授業では現代の小説を読み解き、文学理論や思想、哲学も視野に入れつつ文学作品の実作に挑戦します。書いた作品は文学賞に応募します。
3年次
少人数講義で専門的な分野の探究を深める
3年次では、少人数教育の専門科目により思考力や表現力を伸ばし、課題探究と実践する力を修得する。
専門研究 Ⅰ・Ⅱ
言語学・古典文学・近代文学・中国文学・日本史・図書館学・小説創作など、幅広い研究を行う学科教員10名のもとで開講されるゼミナールです。演習発表と意見交換により、ゼミ生同士が互いの研究テーマを深めていきます。
4年次
卒業研究・論文・創作で4年間の総まとめ
4年次では、卒業研究において4年間の学修を集大成し、自ら表現し発信する力を身に付ける。
卒業研究 Ⅰ・Ⅱ
4年間の集大成として、論文(文学・文化史・図書館学)か創作(詩・小説ほか)のどちらかを選択して、指導教員やゼミの仲間と協力しながら完成に向けて進めていきます。
学んだことは社会に出てどのように役立つか
● 社会人として求められる大きな要素の一つに、めまぐるしく進歩するテクノロジーへの対応が挙げられます。
● レポートや論文執筆、文芸創作、発表資料作成を通して身につけた、タイピング技術や文書作成技術、パワーポイント資料作成技術などのパソコンスキルは社会に出て必須のスキルとなります。
● 大学が契約する電子データベースなどを活用することで身につけた、メディアリテラシーを伴う検索技術も社会にでて大いに役立ちます。
● 経済産業省が提言する社会人基礎スキルの一つとしても挙げられている「考え抜く力」を身につけることができます。
● 文芸作品を詳細に読解し、分析し、自らの論を構築することで身につけた、課題発見力や、解決に向けて粘り強く考える力は社会にでて必ず役立ちます。
● また文芸創作などで身につけた創造力は、新たなアイデアから価値を生み出す発想力を培い、社会に出て大変役立ちます。
● 近年は特に教員採用試験対策に力を入れており、現役学生が国語教員の採用試験に毎年合格しています。
● 四国大学文学部の場合は地元の企業との長年にわたる信頼関係もあります。文学部だから就職が不利ということはありません。
卒業後の進路
中学校・高校教員、図書館司書、博物館学芸員など、免許・資格を活かして活躍している人が多く、また公務員・一般企業などへも広く進出しています。さらには学内外の大学院へ進学し、研究を続けている人もいます。
最近の主な進学先
四国大学大学院、國學院大學大学院、佛教大学大学院、鳴門教育大学大学院
最近の主な就職先
【中学校・高等学校】
徳島県・岡山県・神奈川県・佐賀県公立中学校、京都府・愛媛県公立高等学校、村上学園高等学校
【図書館・博物館】
岡山大学附属図書館、鳴門市立図書館、徳島県立文書館、埋蔵文化財センター(徳島県・愛媛県)
【その他公務員・企業など】
日本郵便、徳島市役所、阿波銀行、伊予銀行、徳島新聞ネクストなど多数
最近の教員採用試験現役合格
横浜市・京都府・岡山市・愛媛県
先輩の声 Part1
就活については周りと比べても遅いスタートでした。しかし、文学部で得た語学力や思考力、コミュニケーション力は、様々な難関において私を助け、自信を与えてくれました。周りの先生方や友人、家族の皆には感謝してもしきれません。
文学部での学びが、皆さんにとって新たな可能性の発見につながることを願っています。
田村 真尋
2023年度卒
徳島県警察
先輩の声 Part2
私が就活を本格的に始めたのは4年の夏でした。それまで東京の区役所職員を目指していましたが上手くいかず、思い切って民間企業に舵を切りました。挫折しても最後まで諦めずに行動に起こせば未来は良い方向に動いていきます。
就活に卒論、大変なことがこれからたくさんありますが、途中で投げ出さずどうか最後まで真剣に向き合ってもらえたらと思います。
岩崎 怜奈
2023年度卒
阿波銀行
先輩の声 Part3
文学部の先生方は皆とても親切で、困ったことや理解できないことがあればどの先生にでも助けや解答を求めることができました。日本文学科では、1年生から始まる基礎的な科目から、3年生や4年生向けの高度な科目まで、段階的にさまざまな知識を学ぶことができました。学習環境も快適で、図書館や日本文学科の教室など、どこでも集中して学習や読書に没頭することができました。4年間を振り返ると、忘れられない貴重な時でした。
李 嘉輝
2023年度卒
四国大学大学院文学研究科合格
先輩の声 Part4
私は、大学入学当時から漠然と大学院への進学を考えていました。そして、専門科目や様々な演習の講義を通して、文学研究の楽しさ・面白さを知り、大学院に進学して研究の道に進みたいと強く思うようになりました。これからたくさんの困難や壁が待ち受けていると思います。しかし、この4年間で学んだことをもとに、大学院ではさらに勉学に励み、目標に向かって頑張りたいです。
西山 恵
2023年度卒
國學院大學大学院文学研究科合格
その1 新設の学校司書プログラムや日本語教員資格の学び
学校司書
学校司書とは司書教諭とともに学校図書館の管理運営を行う職員です。日本文学科と書道文化学科でこの資格が取得できます。
登録日本語教員受験資格(申請予定)
日本文学科では新しい資格、日本語教員(外国人の人に日本語を教えるための資格)が取得できる登録日本語教員受験資格(申請予定)取得関連科目を受講する学生も多数います。
その2 文芸創作の学び
大学での「文学」の勉強は、必ずしも高校の国語の延長ではありません。
たとえば四国大学の日本文学科の卒業論文は、小説の創作でも良いことになっています。
また学生の執筆した作品は実際に文学賞に応募します。皆さんもぜひ四国大学日本文学科で言葉を自在に操り様々な言語表現にチャレンジしてください。
近年の学生の文学賞の実績
第19回「とくしま文学賞」小説部門 最優秀賞/石澤遥
第40回「織田作之助青春賞」受賞/石澤遥
第30回「三田文学新人賞」佳作/石澤遥
徳島新聞第25回「ポエムランド」年間賞/鍋島大輝
第127回文學界新人賞・第2次予選通過/鍋島大輝
第19回「とくしま文学賞」小説部門 優秀賞/菊池匠